#19 超鈴音(と、その野望に対する私の問題提起)
超鈴音(ちゃお・りんしぇん)
1988年12月1日生まれ(生年は詐称)
量子力学研究会・東洋医学研究会・お料理研究会ほか所属
「麻帆良の最強頭脳」の異名をとる完璧超人。
今回は超です。
彼女は「チャイナ系」かつ「成績学年1位の超天才」というわかりやすそうなキャラでありながら、長らくほとんど肉まん売りしかしていないという扱いでした。この作品をコミックスから読み始めた人は、8巻まで読んだ時点では「なんでこの娘が学年1位?」と首を傾げたくなることでしょう。
そんな彼女は、麻帆良祭にてとんでもない設定がザクザク出てきます。
- 「学園の魔法教師達に警戒されている」
- 「未来の火星からきたネギの子孫」
そしてなにより、
- 「魔法の存在を世界にバラそうとしている」
という、強烈きわまりない野望が明らかになり、ネギと対峙することとなります。
そしてその手段として「強制認識魔法」という複雑かつ強力なものでした。
彼女は22世紀初頭(推定)から来た未来人です。彼女のいた世界は何らかの問題で混乱していたようです。しかし「地球・人類の滅亡の危機」ではないとされています。彼女は何のために強制認識魔法を発動させようとしたのかは謎に包まれたままです。
しかし、謎はそれだけではありません。
例えば、何故彼女はこの2003年を野望達成の為の地に選んだのでしょうか?作中では千雨が「インターネットが普及し終わった時代だったからかもしれない」と言っています。「世界規模での情報や噂の伝播がしやすくなった」ということでしょう。しかし、それならもっと未来ならもっと早く伝わるかもしれません。また、なぜ先祖(とされている)ネギがまだ10歳の少年であるこの時代だったのか?ネギが成人した時代を選べば、ネギがすんなり協力してくれる可能性もあったはずです。まだ右も左もわからぬ子供を篭絡するほうがたやすいと考えたのでしょうか。
また、強制認識魔法を実行するための魔力供給場所が、なぜ日本の麻帆良学園の世界樹である必要があったのか?この地球上に同様の場所があるなら、中国でもイギリスでも、そこを用いれば良かったはずです。
しかし、彼女はそんな数々の謎について多くを語らぬまま、2003年の世界から去っていきました。当面の間は登場することはないでしょう・・・。
それにしても、もっと「クラスメートとしての超」が見たかったなあと思うと、残念でなりません。アニメである程度補完はできますけどね。
ちなみに彼女は葉加瀬とともに、原作では誰からも名前で呼ばれた事のない生徒です*1。確かに「リンシェン」はいいにくいよなあ。その点「チャオ」ならイタリアンな挨拶だし。
次回は「長瀬楓」です。